平成26年版の厚生労働白書で、健康意識に関する調査の結果がまとめられています。その中で肉体的な健康以外に、精神的な健康意識について分析されています。そこで、不安や悩みを感じると答えた人に具体的な内容についても尋ねたアンケート結果をわかりやすく整理しました。
不安や悩みの具体的な内容によって、日々どのようなことにストレスを感じているのかがわかります。
年代別に解り易くグラフを作成し直していますので、自分の年代の多くの人がどんなことに不安や悩みを感じているのかが一目瞭然です。
また、男女で違いがあるのかもグラフ化していますので、男性女性それぞれ何に不安を感じているのか、ということを知ることでご夫婦やカップルでお互いのことを理解し合うキッカケになるのではないでしょうか。
ストレスの原因アンケート内容
ストレスの原因のアンケート内容は、不安や悩みを感じる具体的な内容として世代別に集計されています。20才~39才、40才~64才、65才以上と世代を3つに分けています。
何か年齢の分け方がざっくりしているのでは?という印象を持ちましたが、それは年代毎の回答数にも影響されています。
以下は回答数の概要です。
- 回答数:5000件
- 居住地:全国を12ブロックに分け、各ブロック416人~417人に割り付け
- 男女比:男性2373人/女性2627人
- 年代別人数:20代329人/30代1061人/40代1084人/50代769人/60代1198人/70代511人/80代48人
【不安や悩みの具体的な内容】
- 職場の人づきあい
- 学校の友達づきあい
- 地域の人づきあい
- 家族関係
- 親族づきあい
- 話し相手がいない
- 自分の健康・病気
- 生きがい・将来のこと
- することがない
- 仕事上のこと
- 自分の学業・受験・進学
- 身近な人の死
- 家事
- 育児・出産
- 子供の教育
- 収入・家計・借金
- 住まい
- 自宅のまわりの生活環境
- 通勤・通学
- 社会問題
- その他
- わからない
ストレスの原因年代別で違う?
アンケート結果を元に、割合の多い項目順に年代ごとに分割し、並び替えています。(単位は%)
20才~39才の不安や悩み
20才~39才の1位から6位を見てみると
1位:生きがい・将来のこと
2位:収入・家計・借金
3位:仕事上のこと
4位:自分の健康・病気
5位:職場の人づきあい
6位:家族関係
という順位になります。収入や仕事のことなど現在生きていく上での悩みに加え、将来のことへの不安も多いですね。自分自身の時はどうだったか思い出すと、確かに若い間は給料も十分とは感じていない上に、もしこのままの状態だったら将来はどうなるのか?という悩みは常に持っていました。
あまり仕事をしていないおじさんたちの給料を分配して欲しいなどという勝手な不満を持っていた時代です^^
若い人は仕事が『ストレス』なんです!
他にも『話し相手がいない』や『することがない』という割合が多いのが気になります。収入面でも安定していない時は、習い事や趣味などに使う時間やお金もないためかもしれませんね。
40才~64才の不安や悩み
40才~64才の1位から6位を見てみると
1位:収入・家計・借金
2位:自分の健康・病気
3位:生きがい・将来のこと
4位:仕事上のこと
5位:家族関係
6位:職場の人づきあい
上位3つは、ほぼ同程度と考えても良さそうです。2位の『自分の健康・病気』が上位に上がってきました。流石に若い頃のように無理は出来なくなるのでしょう。
20才~39才と比較して、『家族関係』が『職場の人づきあい』の上位に来ているのは、既に職場での人間関係が出来ているから不安が減り、家族関係の悩みがクローズアップしてくるのですね。
65才以上の不安や悩み
65才以上の1位から6位を見てみると
1位:自分の健康・病気
2位:収入・家計・借金
3位:生きがい・将来のこと
4位:家族関係
5位:身近な人の死
6位:社会問題
ぶっちぎりで『自分の健康・病気』が1位です。65才を過ぎると何かしら身体に気になることは出てきます。私の祖母や父母も健康番組は大好きです。。
でも毎日晩酌をしながら、サプリメントや水素水を飲むといった生活を送ってもね~。お酒を控えるのが優先では?と思いますが。
また、身近な人の死というのは、当然意識せざるを得なくなる年齢ですね。親しい人が亡くなっていくことは相当なストレスなはず。
私の祖父が亡くなった時に、その知らせを聞いた祖父の友人(入院中)がショックだったのか、その翌日に亡くなったことがありました。とても仲が良かったそうです。
ストレスの原因は男女の違いがある?
男女別の不安や悩みを割合の多い項目順に並び替えています。
男性の不安や悩み
1位:自分の健康・病気
2位:収入・家計・借金
3位:生きがい・将来のこと
4位:仕事上のこと
5位:職場の人づきあい
6位:家族関係
女性の不安や悩み
1位:自分の健康・病気
2位:生きがい・将来のこと
3位:収入・家計・借金
4位:家族関係
5位:仕事上のこと
6位:職場の人づきあい
男女で比較すると上位の項目はそれほど差がないことがわかります。しかし7位以降を見ると、女性のほうが『子供の教育』『親族づきあい』『育児・出産』など家庭のことが不安や悩みとする人が多いですね。
さいごに
例えば、今一番のストレスの原因になっていることが解消されたとしたら晴れ晴れとした気持ちになるのでしょう。しかし、2位の原因が1位になり、また新たに別のことがストレスになるのではないかと考えます。
そう考えると、不安や悩みは解消するのではなく受け入れるという選択をして、一歩引いた視点で客観的に自分を見てあげることがストレスには良いと最近思うようになりました。
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